「ますお」って響き、どこか草食系なイメージを持ちませんか?
例えば、「サザエさん」にでてくる「マスオ」さん。おっとりしていて、ちょっぴり控えめ。でも実は優しくて、奥さんをしっかり支えているキャラとしてお馴染みですよね。
そんな「ますお」という名前を持つ今回の主人公は、なんと”完全肉食系”!
その異名はズバリ、「肉おじさん」。
2024年11月19日(火)夜8時55分放送の『マツコの知らない世界』に登場する、巷で有名な【千葉 祐士 ちば ますお】さんを徹底紹介します!
最後までお読みいただけると 嬉しいです。
肉おじさん【千葉 祐士 ちば ますお】さんプロフィール
●氏名:千葉 祐士(ちば ますお)
●生年月日:1971年9月13日生まれ おとめ座
●出身地:岩手県一関市
●学歴:1994年 東北学院大学経済学部卒業
●経歴:
2014〜2016年、日本最大級の肉の祭典「肉フェス」で4回連続総合優勝を達成。
2016年には殿堂入りを果たす。
※肉フェス殿堂入りの裏にある秘話は、この後詳しくご紹介!
1999年 焼肉店「格之進(かくのしん)」1号店を地元一関で開業
実家の牧場で肥育する牛を提供し人気店に
2006年 「格之進TOKYO」を東京都練馬区に開業
2010年 「格之進R」を六本木に開業
2014年 「肉屋格之進F」を六本木アークヒルズに開業
現在は、岩手県、東京都、山梨県に計13店舗を展開
牛の一頭飼いを始めた第一人者。
『熟成肉』『塊焼き』『うにく』など新たなお肉のムーブメントを巻き起こす。
●その他の活動と現在:「肉肉学会」を主催し、農林水産省及び見識者と共に肉の可能性について探究中。
現在は「門崎熟成肉」の牛肉販売、卸・食品加工、都内及び岩手の店舗運営、飲食店運営サポート事業、牛肉の啓蒙活動を行う。
●趣味:趣味というより、生きがいそのものが『肉』といえるほどに肉を愛する。
上の経歴だけを見るとなんだか順風満帆で、あまり苦労することがなかったのかな?なんて思ってしまったあかり。だけど、ちょっと調べてみるとびっくり、全然そんなことはなかったんです。
店舗拡大にかけた覚悟と共に直面した東日本大震災、コロナ…。数々の困難を乗り越えながらも笑顔を絶やさない『肉おじさん』に、胸を打たれました。
岩手県は、広大な土地を生かして稲作や畜産が盛んな地域です。しかし、同じ肉牛でも『前沢牛』のようにブランド化されたものと、それ以外の牛肉では、価格に大きな差がありました。
岩手県一関市にある千葉さんの実家も牧場を営んでいましたが、ブランドされていない牛肉を扱っていたために、経営は決して楽ではありませんでした。
千葉さんは、隙間風の吹くような古い家で育ち、家族旅行に行った記憶も一度もないと語ります。
大学卒業後に東京でフィルムメーカーに就職したものの、実家の牧場の経営難を救うために27歳で脱サラ。生産から小売りまでを手がける「肉のSPA」を目指す決意をしました。
SPAとは?
“Speciality store retailer of Private label Apparel”の略。
元々はアパレル業界で使われていた用語。
現在では業界を問わず、商品の企画・製造・販売をすべて自社で行うビジネスモデルのことを指します。
簡単に言えば、「自分たちで作って、自分たちの店で売る」というスタイルです。
同じような牛が、同じような餌を食べて育っているのに、『前沢牛』というブランド名がつくだけで価格が数倍になる。一方で、ブランド化されていない牛肉は相対的に低価格で取引されている…。
その大きな差に千葉さんは疑問を抱きました。
仕事柄、ユニクロのSPAに触れる機会があった千葉さん。商品を直接手がけ、ブランドの力を活かして顧客に届けるそのビジネスモデルに感銘を受け、ブランディングの重要性を強く実感したそうです。
これまでは、OEMという形で他社ブランドの商品を生産し、販売してもらう仕組みが一般的でした。
OEMとは?
OEM(Original Equipment Manufacturer) は、生産者が自分の名前を出さず、ブランドオーナーの名前で販売する方法です。
しかし、これでは生産者自身の価値を消費者に直接届けることができません。
『OEMではなく、自分たちのブランドを作り上げよう!地域の生産者を守ろう!』
そう決意した千葉さんは、『いわて南牛』というブランドを立ち上げ、地域の生産者を守るための挑戦を始めました。その後も多くの困難を乗り越えながら、自らのビジョンを実現するために奮闘してきたのです。
ちなみに、あかりは赤身の多いヒレ肉が大好き。そして、ホルモンにも目がありません!
千葉さんの『いわて南牛』でぜひ堪能してみたいなぁ…なんて考えながら、この記事を書いていたらお腹がすいてきました。
皆さんはどの部位がお好きですか?
肉フェス4連覇の秘話:格之進の挑戦
2024年で創業25年目になる「格之進」。実家である岩手県一関市に1号店を構えます。
27歳のころ、貯金した500万円を元手に、地元で焼肉店を始めました。
東京進出を果たしたその後、
借金を嫌い慎重に経営を進めてきた千葉さんが
1億円の借金を決意して作ったのが、
「丑舎格之進(うしやかくのしん)」という岩手の本店でした。
年商4400万円の売り上げだったところに1億円を投資。
その時、一体なぜそんな決意をしたのか?それは、
「地元岩手に人を呼んで、売り上げを作るんだ!」という情熱からでした。
背水の陣を敷き、自らにプレッシャーをかけることで突破口を開いたのです。
まるで立ち漕ぎを続けるような必死の努力を続けました。
千葉さんと「格之進」が大躍進を遂げるきっかけとなったのは、なんと…
東日本大震災。
東日本大震災で3ヶ月間売り上げがゼロになるという未曾有の危機に直面した千葉さん。
自らの努力だけでは到底乗り越えられない現実を前に、彼は全財産を会社に投じるという大きな決断を下しました。
『会社が続くことが地域の未来につながる。』その揺るぎない信念が、千葉さんを支えていたのです。
今まで以上に果敢に挑戦を続けていく千葉さんに、様々な人たちが手を差し伸べるようになりました。その中でチャンスを掴んだのが、肉フェスだったのです。
肉フェスとは?
2014年に誕生した、全国の肉料理専門店が一堂に会する祭典、肉フェス。
2023年に10周年を迎え、全国各地で開催される大人気イベントです。
実はこの肉フェスが開催されるまで、牛肉は10年以上に渡り売り上げが非常に低迷していました。その原因は、2000年に入り日本で初めて確認された『狂牛病』や『口蹄疫』によるマイナスイメージ。
そんな状況を払拭して肉ブームの牽引をしたのが、肉フェスだったのです。
格之進はめでたくも4回連続総合優勝。千葉さんは全国メディアに300回以上出演し、格之進は一気に発展。千葉さんは「肉おじさん」の立場を確立したのでした。
廃校を『肉の聖地』に変えた男
地元で生産した食材を都会や海外で販売し、地域の価値を発信するという「地産外商」の取り組みを実践している千葉さん。食品と共に地方の価値も味わってもらいたい、と大きな挑戦に乗り出しました。
過疎地ゆえに廃校になってしまった地元の母校を買い取り、「肉学校本校」としたのです。
旧体育館を改装し、ハンバーグの製造を行う工場として再生させました。
訪れる国内外のお客様に、この地で育てた美味しい和牛を知っていただくと共に、ゲンジボタルやクロメダカが生息する美しいビオトープ(野生動植物の生息地)と触れ合うことで、地域の豊かさを体感してもらいたいという強い想いが込められています。
私は、食を通じた地方創生を本気でやらなくては地方が消滅するという強い危機感と焦りを持っていて、日本国中の若い世代に伝えたいのです。
〜朝日新聞 ひろば 仕事力「働く」を考えるコラム 「必ず故郷を活性化させる」千葉 祐士が語る仕事〜より
地元住民や生産者にとっては当たり前の努力や生産物が、日本の財産であり世界に通じる価値である。私たちはこれを手放してはならない。千葉さんは、そう強く発信しています。
中国のジャーナリストに岩手県を案内する機会があったという千葉さん。
「日本は宝の山だ」と感嘆され、とても嬉しかったと語ります。
千葉さんが故郷を皮切りに各所に出店をしてきたのは、ただただ店を、売り上げを増やしたかったわけではありません。
彼の頭の中には、米国の人気テーマパークのように地域を活性化する構想がありました。
他国で収益を上げ、その利益を母国に還元するサステナブルなシステムを目指したのです。
都会の焼肉店を通じて故郷の味を体験してもらい、同時に故郷の自然や農産物を知ってもらう。この取り組みが人と地域を結びつけ、新たな地域活性化のモデルケースとなる可能性を秘めています。
売れ残りが奇跡に!門崎熟成肉誕生の裏側
1999年に開業した焼肉屋『格之進』。千葉さんの実家である牧場から牛を仕入れ、店をスタートさせました。
しかし、当時の人気はカルビやロースが中心。希少部位やその他の部位には、なかなか注文が入りませんでした。
開業したばかりでお客さんも来ない。潤沢な資金もありません。
やむなく売れ残った肉を毎日のように食べる日々でした。
毎日お肉を食べられるなんて、うらやましいようで…実際は大変だったんでしょうね。
仕入れた肉を部位ごとに真空パックで冷蔵保存して、あるお肉は頭のほうから食べ始め、次に仕入れたお肉はお尻の方から使い始めました。
そしてある時。
「同じ部位でも、屠畜してからの時間によって味わいがまったく違う!」
と気づいた千葉さんは、衝撃を受けました。
屠畜(とちく)とは?
動物を処理し食肉に加工する作業全般のことです。
その柔らかさ、甘さ、香りの違いに、まさに目から鱗の体験だったのです。
千葉さんはそれ以来、熟成の仕組みを探るために数えきれない試行錯誤を重ねました。
その結果、格之進独自の「門崎熟成肉」というブランドが誕生。
彼の情熱と研究心が生み出したこの熟成肉は、現在、日本の食卓を彩る逸品となっています。
肉おじさんが『マツコの知らない世界』に登場!究極のメンチカツ名店や生産者さんを紹介
2024年11月19日(火)夜8時55分放送の『マツコの知らない世界』では、『旨み&栄養凝縮!肉汁あふれるメンチカツ—今夜、メンチカツの概念が変わる!』の案内役として肉おじさん、千葉さんが登場。メンチかつの名店や、肉の生産者さんを厳選して紹介してくださいました。
「合い挽き肉だから生まれる!肉汁がスゴい絶品3選」
牛豚合挽率2:8 最高級和牛を使用 「新宿KATSUプリポー」
牛豚合挽率8:2 香り高いオリーブ牛極上豚「香川県高松市くれーじーみーと」
「命をいただくありがたみ!愛ある生産者さんたち」
三元交配に初めて成功 「山形県 平田牧場」
「肉の旨味をとことん引き出したメンチカツ2選」
銘柄豚のロースの旨みをパン粉で引き出す「飯田橋 とんかつ憲進」
洋食の名店が生み出す和牛100%メンチ「目白 旬香亭」
月1回限定の幻のメンチカツ 「西船橋 とんかつ栄ちゃんの極上メンチカツ(時価)」
番組では、とんかつ栄ちゃんの「メンチカツ定食」が登場!
お味噌汁のあまりの美味しさに、涙ぐむマツコさんの姿も。
【千葉 祐士 ちば ますお】と格之進まとめ
千葉祐士さんが築き上げた「格之進」の取り組みは、ただの肉料理店の枠を超え、地域の魅力を全国に、そして世界に発信する挑戦そのものです。
『マツコの知らない世界』をきっかけに、千葉さんの肉に対する情熱に触れる方がもっと増えることでしょう。この記事を読んで「格之進」に興味を持たれた方は、ぜひ公式オンラインショップや店舗をチェックしてみてください。そして日本全国の生産者さん、肉料理提供者さんをリスペクトしていきましょう。
美味しいお肉の先にある、千葉さんの熱い思いと地域の魅力。心を動かされずにいられません。
応援しています!
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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